生活環境影響調査
生活環境影響調査
1.調査の目的
生活環境影響調査は、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」の規定に基づき、
廃棄物処理施設を設置した場合に、施設が周辺の生活環境にどのような影響を及ぼすかについて
事前に予測を行い、その結果を分析することにより、その地域の状況に応じた適切な生活環境保全対策を
検討する為に実施するものです。
平成15年8月から1年間をかけて、気象、大気質、水質、騒音、振動、悪臭及び土壌の現状調査を実施し、
処理方式の決定により、予測・評価を行いましたので報告します。
2.調査の手順
3.調査項目の設定
本事業の計画内容に基づき、次のとおり設定しました。
調査項目 |
環境影響要因 |
予測を行う調査項目 |
|
施設の稼動 |
廃棄物運搬車両の走行 |
||
大気質 |
○ | ○ | ◎ |
水質 |
△ | - | - |
騒音・振動 |
○ | ○ | ◎ |
悪臭 |
○ | - | ◎ |
土壌 |
△ | - | |
備考 ○:環境に対
する影響が考えられ、現況把握及び予測を行う。 |
4.調査地点の設定
調査項目 |
調査地点 |
気象 |
高田浄化センター |
大気質(一般) |
米地コミュニティプラント、高田公民館、かしのき園(宮田)、林垣旧水
源地 |
大気質(沿道) |
但馬食肉衛生検査所(大塚) |
水質 |
円山川上流側、下流側(高田) |
騒音・振動 |
事業候補地(敷地境界)、高田地区内(一般環境)、大塚水源地(道路交
通) |
悪臭 |
事業候補地 |
土壌 |
事業候補地(一般土壌)、高田地内水田(農用地土壌) |
5.調査の実施状況
●気象・大気質
気象調査は、高田浄化センターにおいて、「地上気象観測指針」(平成14年 気象庁)に
準拠し実施しました。
大気質調査は、事業候補地の周辺集落4地点及び道路沿道1地点において、「大気汚染に係る環境基準について」
(昭和48年環境庁告示第25号)等に準拠し実施しました。
調査結果は、ダイオキシン類等の大気汚染物質のシミュレーションを行う際の気象条件やバックグラウンド濃度の資料とします。
気象調査 |
大気質調査 |
●水質
水質調査は、円山川の事業候補地上流側及び下流側において、「水質汚 濁に係る環境基準について」(昭和46年環境庁告示第59号)等に準拠し実施しました。 |
水質調査 |
●騒音・震動
騒音・振動調査は、事業候補地、高田地区、道路沿道の3地点におい
て、「騒音に係る環境基準について」(平成10年環境庁告示第64号)等に準拠し実施しました。 |
騒音・振動調査 |
●悪臭
悪臭調査は、事業候補地及び類似施設において、「悪臭防止法」
(昭和46年 法律第91号)等に準拠し実施しました。 |
悪臭調査 |
●土壌
土壌調査は、事業候補地及び周辺農用地において、
「土壌の汚染に係る環境基準について」(平成3年 環境庁告示第46号)等に準拠し実施しました。 |
土壌調査 |
6.現況調査の結果
調査項目 |
調査結果概要 |
調査結果詳細 |
気象 |
年間平均風速は2.3m/sで、円山川に沿った南東、北北西方向からの 風が多くなっています。 |
|
大気質 |
ダイオキシン類をはじめとするすべての項目で環境基準値を大きく下回っ ています。 |
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水質 |
大腸菌群数のみ季節によってわずかに基準値を超えていますが、その他の
項目は、環境基準を満たしています。 |
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騒音・振動 |
敷地境界の騒音レベルのみ車両の通行によりわずかに基準値を超えていま
すが、その他の項目は、規制基準を満たしています。 |
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悪臭 |
ほとんどの項目が定量下限未満となっており、すべての項目で規制基準を
満たしています。 |
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土壌 |
すべての項目で環境基準を満たしております。 |
7.予測・評価の結果
大気質、騒音、振動、悪臭全ての項目において、環境保全目標を 満たす結果となっています。
調査項目 |
予測方式・結果 |
予測評価 |
大気質 |
予測方式:大気拡散方式プルーム・パフ線煙源拡散式 |
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騒音 |
予測方式:設備機器の原単位等を使用 |
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振動 |
予測方式:設備機器の原単位等を使用 |
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悪臭 |
予測方式:類似施設の調査結果から定性的な予測を行った。 |
8.生活環境影響調査のあらまし
こちらから本調査の概要をまとめた「生活環境影響調査の あらまし」を御覧いただけます。(1.4Mb)